不登校の高校生の大学受験戦略【プロが明かす必要条件】
2023.12.1
色々な理由で高校に通っていなくても、大学には行きたいと考えている高校生は多いです。
大学は、学ぶ内容も、所属するコミュニティも、自分が主体となって選ぶことができます。
工夫次第で充実した4年間を創り出すことができます。
しかし、やはり心配なのが入試・受験です。
行きたい大学に合格するためには、基本的に受験勉強を避けることができません。
この記事では、これまで複数の不登校の生徒を大学合格に導いた塾講師の視点から、不登校が理由で勉強に遅れを感じており、大学受験できるのだろうかと不安を抱えている方に向けて、合格を勝ち取るための戦略のひとつを提案してみたいと思います。
①受験資格を確保する
②受験の利用科目は減らす
③勉強が続く環境を整える
①受験資格を確保する
まず忘れてはいけないのが、大学を受験する資格を取っておくことです。
大きく分けて2つの道があり
❖通信制高校などで高校卒業資格を取得
❖試験を受けて高卒認定をとる
のどちらかです。
私が過去に見てきた高卒認定試験ではなく生徒の8割は通信制高校で卒業資格を取得していました。
なぜならば高卒認定試験を受けるためには、勉強が苦手なのにも関わらず、自力で勉強をしなければならなくなるからです。
もちろん特に勉強に不安がなく、高卒認定ぐらい簡単にパスできるよという人も中にはいると思います。それはそれで全く問題ありません。
ですが一般的にはやはり勉強にも遅れや苦手意識を感じている人が多いです。
通信制高校は場所によっては年に数回のスクーリング(登校)さえすれば、あとは課題をこなして単位をとることで高卒資格が得られます。
不登校の経緯にもよりますが、スクーリングの少なさや卒業資格が得られる点に魅力を感じて、通信制高校を選択するケースが多いようです。
しかし、通信制高校に行って大学受験用の対策までガッツリできるかと言えば、なかなかそのような環境がないことも事実です。
そこで通信制高校に通いつつ、塾で受験用の勉強をすることで、大学合格を目指すという選択肢が現実的なものとなります。
私もそのパターンで指導をした経験が多くありますが、全日制の高校に通う生徒よりも受験勉強の時間を多く確保できるケースが少なくなく、非常に有効なスタイルだと感じています。
例えば午前中に時間を空けることができるなら、予備校の浪人生コースに通うこともできてしまうわけです。自分の状況を有利な方向に活用すれば大きな効果が見込めるかもしれません。
②受験の利用科目は減らす
少々受験テクニック的な話になっていきます。
大学受験を目指す際の進路ですが「私大文系」を強く勧めます。
勉強が苦手であるという前提ありきですが、
❖国公立→5教科7科目を勉強する時間がない
❖理系→数学や理科は理解に時間がかかり、本番の得点が安定しない
❖文系→理数科目と違って、暗記すれば点になる
という特徴を考えれば、勉強が苦手で、残り時間があまりないケースにおいて、私大文系で3科目を徹底的にやり込むことが最善の策となります。
もちろん、大学で学びたいことが絶対に理系領域なのであれば、そちらに進むべきです。
しかし「とにかく大学に入りたい」「やりたいことはこれから探す」という人は、まず合格することを最優先に考えるべきです。
その点では、私大文系一択です。
また文系の暗記科目は黙々と進める作業です。社会などはまさにそれです。
生真面目な人、読書が好きな人、オタク気質な人、クイズが好きな人などに向いている科目です。もし自分にそういった要素があれば、仮に日本史や世界史の勉強をほとんどしたことがなかったとしても、成績が伸びていく可能性が大いにあると思ってください。
そして理系科目よりも確実に得点でき、満点が狙える科目です。
理系科目には計算がつきものです。例えば(1)でたまたま計算ミスをしてしまったら、(2)も(3)も全て答えがズレて大量失点につながります。
しかし暗記科目にはそのようなことは起こりません。安定して高得点を取り続けられるという意味でリスクが最も少ない科目なのです。
③勉強が続く環境を整える
最後に1番大切なのがコレです。
大学に行く・受験をすると決めても、それが続かない人がたくさんいます。途中で断念するケースや、テキトーにグダグダやって結果が出ないなどという結末を迎えることも珍しくありません。(これは不登校かどうかには関係なく、世の中の受験生全員に言えることです)
特に不登校がマイナスに働くことがあるとすれば、相談できる相手が少ないというリスクです。
受験勉強をしていると色々なことが分からなかったり気になったりします。そんなときに疑問を解消できる方法が整っていることが非常に重要です。
この時代なので、ネットで調べれば何でも情報は出てきます。しかし勉強法ひとつ検索しても多種多様な人の意見が出てきて、結局何が正しいのか分かりません。余計頭を悩ませる結果にもなります。
でも、もし頼れる存在がいれば、的確に叱咤激励してくれる人がいれば、一人ではないと思えれば、頑張りを継続できる確率が上がるのではないでしょうか?
そこでカギを握るのが塾選びだと私は考えています。
月額数千円でスマホ授業が見られる世の中になりましたが、動画を自分ひとりで計画的に見て、理解して、点数に繋げるという作業は、よほど勉強に慣れた進学校の生徒ぐらいにしかできない芸当です。
そうではなく、やはり指導者兼サポーターがいて、分からないところを質問すればすぐに説明してくれたり、相談に乗ってくれたりする面倒見のよい体制が、勉強に不慣れな人には絶対に必要です。
とは言え、集団授業をやっている塾の教室で、ズンズン教室の前まで歩いて行って講師に質問する勇気もなかなか出ないと思います。
では個別指導塾ならいいかというと、これも疑問符が残ります。なぜならば個別指導の講師は基本的に大学生アルバイトだからです。
勉強で遅れをとっているが大学受験に間に合わせたいという生徒に対して、その生徒の実力を捉え、精緻なカリキュラムを組み、うまく引っ張っていけるのかと考えると、やはり素人には難しいところがあります。また多くの受験生を見てきた経験もないため、勉強のつまずきやメンタル系の相談などへの柔軟な対応もできないことが想像できます。
そこで提案したいのがコロナ禍で増えてきている「オンライン塾」という選択肢です。
オンライン塾は自宅という自分が精神的に安心できる環境で授業を受講できます。
また、多くのオンライン塾が講師とマンツーマンで指導していますので、慣れない集団授業に飛び込んだり、自分から講師をつかまえに行ったりする必要はありません。
さらに、授業時間の融通が利くところが多いようで、通信制高校のスケジュールなどにも臨機応変に合わせて対応してもらえる可能性が高いです。
もちろんオンライン塾と一口に言っても多種多様ですから、よく調べる必要がありますが
・コミュニケーション頻度が高い
・経験豊富なプロ講師がいる
・不登校や勉強が苦手な生徒の対応経験がある
あたりを軸に比較検討していけば、面倒見の良いオンライン塾に出会えるかと思います。
まとめ
ということで、不登校の高校生の大学受験戦略の1モデルをまとめますと
・スクーリングの少ない通信制高校で受験勉強の時間を大きく持てるようにする
・私大文系の3教科の勉強に絞り、限られた時間を集中投下する
・面倒見のよいオンライン塾に所属し、安心できる環境で細かくサポートしてもらいながら受験勉強を着実に継続する
という戦略になります。
あくまでも一例として参考になれば幸いです。
Studyコーデはオンライン塾として全国の高校生や浪人生に指導をしています。
プロ講師が生徒1人に1名ついて、しっかりと伴走する点を気に入ってもらい、様々な事情を抱えた受験生が在籍してくれています。
1年以上あれば難関大学と言われるMARCH以上の大学に合格は可能です。それは例え不登校であっても同じです。
オンライン塾を探している方はお気軽にご相談ください。
Studyコーデの資料は<コチラ>