浪人生はどんな塾・予備校を選ぶべきか【地方在住者編】

私は浪人は全く悪いことではなく、むしろ学びの多い素晴らしい1年になると考えています。

 詳しくは→ 『浪人するか迷ったら読んでほしい記事

 

ただし、それは「適切な環境を整えた浪人生」に限った話です。

浪人は中途半端な気持ち、中途半端な環境で始めると、受験期までたどりつけなくなるなどの最悪の事態にもなり得ます。

そのような事態を避け、是非納得のいく1年間を過ごしてほしいところです。

 

そこで今回は特に地方在住の浪人生について書いてみたいと思います。

なぜならば地方在住の浪人生は、環境づくりで苦労する部分が大きいからです。

 

この記事では浪人生活のスタイル別に、メリットやデメリットを整理してみます。

①宅浪ってどうなの?

②上京して浪人ってどうなの?

③大きな地方都市の塾・予備校への長距離通学ってどうなの?

④オンライン塾こそ地方在住者の味方

 

 

①宅浪(自宅浪人)ってどうなの?

 

塾・予備校には通わずに、自ら勉強を進めるという選択肢です。

例えば高3のときに通っていた塾の教材などが手元にあり、進め方も分かっている。そんな状況ではお金をかけて塾に通わず、自分でやるという決断をする人もいるようです。

 

メリットとしては、費用がかからないという点が他のどのスタイルにも負けない利点です。

しかし、それ以外はデメリットしかありません。実は宅浪は最も避けるべきスタイルです。

 

まず何より自己管理能力が求められるところが最もハードルが高い点です。

受験までの1年間、何を・どのような方法で・どんなスケジュールで・どんな科目バランスでやるのかを自分で決めなくてはなりません。

さらにそれを1日の勉強計画に落とし込み、それを遅滞なく遂行しなければなりません。こんなこと大人でもできません。

 

さらに孤独です。何か不明点があっても、不安を感じても、講師に相談できるわけでもクラスメイトに愚痴れるわけでもありません。その生活を1年続けられる人は稀です。

私の講師経験の中でも、宅浪を始めたものの辛くなり、6月頃に塾を探し始めたという人を複数人見ています。

 

宅浪は経済的事情で止むを得ない限りは、絶対に避けてください。

 

 

②上京して浪人ってどうなの?

 

東京や大阪などの大都市に上京し、塾や予備校に通うという選択肢です。

メリットとしては、地方ではなかなか受けられない有名講師の授業が受けられたり、豊富な受験に関する情報を入手できたりします。

例えば地方では、大きな塾に行っても「国立第一主義」のような思想が根付いていたりします。人によっては私立文系などに絞って戦略を練るべきところで、大きな無駄を強いられていることがあるのです。

都市部であれば、多様な人がいて、多様な情報が溢れていますので、その中から自分に適した情報を取得することが可能です。

 

デメリットとしては生活面の安定の確保の難しさです。

上京する多くの浪人生は、初めて一人暮らしをすることになります。勉強をしなければならない一方で、慣れない炊事洗濯をしたり、生活リズムを整えたりすることは意外と難しいのです。

また単純に親元を離れたことによる精神的不安もあります。

よほど自身の生活管理やメンタルの強さに自信がなければ、避けたほうが無難です。

やはり経験上、途中で断念して地元に戻った浪人生を数人見ています。

 

できる工夫としては「寮」の活用です。

まず食事つきのところを選べば、健康面がある程度安定します。

また学生寮を選べば、同じ境遇の人が近くにいることで孤独感が解消されます。

そのような環境を整えたうえでの上京であれば、最後まで完走できる可能性があります。

 

 

③大都市の塾・予備校への長距離通学

 

上京までしなくても、電車に2時間程度乗って、大きなハブ駅の塾・予備校に通う選択肢です。自宅での安定した生活を保持しつつ、それなりに高度な指導を受けることができる可能性があります。浪人生の中には新幹線を使って東京や名古屋の大手予備校に通っている人も珍しくありません。

 

メリットとしては②と同様、質の高い授業を受けたり情報を得たりすることができます。

 

デメリットとしては想像に難くありませんが、体力面・時間面の問題です。

仮にゆったり座って交通機関で移動できるのであれば、まだいいでしょう。

しかし浪人生の予備校と言えば午前中から始まりますから、通勤ラッシュとぶつかるのが普通です。満員ではなくても立ちっぱなしで移動しなければならないとしたら、体力の消耗は必至です。

さらに受験生にとって移動時間をいかに有効活用できるかは重要なポイントですが、移動中の勉強のクオリティが下がってしまったり、そもそも移動中に勉強できない状態になってしまったら、1年間で相当大きなロスになります。

 

④オンライン塾こそ地方在住者の味方

 

最後にオンライン塾・予備校です。

自宅でパソコン、タブレット、スマホを使い授業が受けられます。

 

メリットとしては、どこにいても質の高い授業が受けられること、移動時間などのロスが発生しないこと、自宅で安定した生活が送れることなど、これまで見てきた浪人生活スタイルのデメリットをことごとく解消できるところがあります。

また教室の賃料などがかからない分、比較的授業料が抑えられているところも利点です。

 

ただし、どんなオンライン塾を選ぶかによってはデメリットも存在します。

例えば「動画を視聴するだけ」というオンライン塾です。例え有名予備校講師の授業動画だったとしても、自分で動画を選び、自分のペースで見ていく・・・・これでは自己管理の難しさという視点において、自分で勉強を進める宅浪と、実質的にあまり変わりがありません。

 

言い換えれば、必ず「人」が介在するオンライン塾でなければ意味がないのです。

それも、できれば浪人生の指導経験が豊富なプロ講師がいいでしょう。

そして欲を言えばコミュニケーションの頻度を高く保っている塾がオススメです。

 

浪人生としてどこから勉強をやり直すべきなのか、現役時代の失敗要因は何なのか、どんな勉強法を採用したほうがいいのか、具体的な学習計画、つまずいたときのモチベート・・・。

浪人生は現役生以上に様々な悩みを持ち、つまずくポイントが多いので、そこをしっかりサポートしてもらえる体制が必要です。

そのサポートが上手にできるのは、浪人生を多く指導してきて様々なケースを経験している人間以外にいないのです。

 

 

ということで結論です。

家の近くにいい塾がない地方在住の浪人生にはオンラインスタイルが非常に相性がよいものの、しっかりと生徒に寄り添ってくれる体制を持った塾を選ぶことが肝要と言えます。